やっと観られた!
約2年前に仮面ライダーBLACKのリメイク企画の話とほぼ同時期に知った「シン・仮面ライダー」という企画。あの庵野秀明が仮面ライダーをリメイクするということで、ずっと気になってた映画がやっとみれました!
速報レベルで話の内容などわからなかった頃、初代仮面ライダーのOPを完全再現したPVなどで僕らはワクワク待機させてもらいました!
ガジェット感最高!
さて映画『シン・仮面ライダー』の見どころはたくさんありますが、なんといっても仮面ライダーを構成する要素、仮面/マフラー/ベルト/サイクロンの使われ方が最高でしたね!
仮面は劇中様々な場面で印象的に使われており、もっとも印象的だったのがネタバレになりますが、緑川ルリコが事前に撮ったビデオの遺言を本郷が観てその後涙するというシーン。
本郷は仮面をかぶることでビデオを見ていたのが、昭和の頃には無かった、ただ変身で顔を隠すためだけではないものだったのがよかった。
マフラーも単なるコスチュームの一つにとどまっていないのがよきでした!
個人的にこれもネタバレですが、本郷が第2号におられた足(おそらくあの事故のオマージュ)を引き摺りながら必死でとある怪人に不意をつかれて刺されたルリコの血を止めようと、マフラー🧣を自分の首元から取って巻こうとしていたシーンが印象的でした。
ベルトは、今回意外にも変身のために使うものというより、解除するときに使うものといった感じになってました。プラーナ強制排出というワードからも分かる通り、人間に戻るたびにプラーナを強制的にベルトからダクトのように排出しているという設定でしたね。
なのでどっちかというとメインアイテムはベルトではなく仮面だったように思えました!
そしてサイクロン号はめっちゃ変形がかっこよかった!走りながら変形すると同時にライダーも変身しているという、初代の変身の仕方がスタイリッシュに表現されてました!
後は自立走行しながらゆっくりついてくるのが犬っぽかったですね笑
サイクロンかわいい笑
ショッカーの皆さん
今回個性豊かな怪人(オーグメント)たちが登場!
クモオーグ、コウモリオーグ、サソリオーグ、ハチオーグ、チョウオーグなど。
正直バトルシーンはクモオーグとの戦いが一番気分が上がりました!
それ以降もバトルはありますが、CGなど少しチープなところもあったりして…
(第2号とのバトルの工場地帯をバックに、ヒーローショーのサンプラーで打ち込んでるような打撃音など。)
コウモリオーグは仮面を被らず異形になった素顔を晒すタイプのオーグメントで、なかなかちょっと小物な感じが「コウモリ」って感じでしたね。
そして長澤サソリオーグの件はちょっと笑いますよね…
「エクスタシー」を連呼しながら、ライダーと戦うこともなく排除されるとは笑
あとはやっぱりハチオーグの「ヒロミ」は、割と他のオーグたちは淡々と倒されていく中、ルリコとのドラマがありましたよね。
ルリコを「ルリルリ」と言ったり、和装だったり、キャラクターとしてすごく立ってました。過去に何があったのかとかそういうことは省略に省略されてるのでわからないですが、
この2人は仲が良かったんだろうな〜…
そしてチョウオーグこと、緑川イチロー!
ルリコの兄で一応ラスボス的な存在。
コンテンポラリーダンスしながら攻撃してくる怪人でした。
ファン的にあがるのはやっぱり変身の際のベルトがダブルタイフーンだったことや、その後自分を「仮面ライダー0号」と称していたところではないでしょうか?
コミックでショッカーサイドを描いた『真の安らぎはこの世になく』ではこの緑川イチローが主人公であり、ショッカーでいかにして堕ちていったかが描かれているので注目です!
(ちなみに映画序盤で倒されたクモオーグとライダー戦いもしなかったサソリオーグはこちらで大活躍しています!)
『真の安らぎはこの世になく』
仮面ライダー=怪人
シン・仮面ライダーは序盤からこのことを強く再認識させられました。
仮面をかぶったら暴力が止まらなくなり、戦闘員を倒す際は血飛沫が伴う描写や、
鏡の前で自身の手袋を外し、バッタ怪人化した手に戸惑う本郷猛の描写など…。
ほかにも特にマスクを開けると目が真っ赤になって手術の傷跡が残るグロデスクな素顔を見せるところがゾワゾワしました!
ここまではっきり見せたのは『真・仮面ライダー』くらいじゃないですか!
風祭真の変身途中を思い出しました。
若干の物足りなさ
「めっちゃいいじゃないすか!」と手放しで言えないのが本作なのかなと思ってまして、
庵野秀明の描きたいところと外れるかもですが、ショッカーの組織の規模感とかをもう少し見せてほしかったな〜と。
民間人を拉致したり、政治の世界を暗躍していたりとかそういうのが観たかったなというのが正直な感想でした。
後はもう本郷が「改造済み」の状態から話が進むので、定番の改造シーンとかはやらないのかな?と思っちゃいました。
(シンウルトラマンでも変身するきっかけが割とあっさりでしたね)
本郷猛&一文字隼人
今回の本郷猛自体、頭脳明晰スポーツ万能というところは原点と共通していましたが、そこに「コミュ障」という設定が追加。そのせいで仕事がなく、バイクでツーリングが趣味。
科学者的な側面もオートレーサー的なところも強調されることなかったですが、逆にそれが等身大の人間という感じが逆に良かったと思います。
コミュ障であることが後半に登場した一文字とのやりとりで活きてくるんだな〜。
一文字隼人といえば、全体的に暗めな作風に投入される軽快なノリの明るいやつで、急に出てくる新キャラなあたりも原点のままでした!
「隠」の本郷猛、「陽」の一文字隼人、といった感じ。
絶望に蓋をして幸福感で現実逃避させるショッカーの洗脳から解けるため、ルリコの手によって「過去の絶望を思い出して向き合う」時に一文字は涙をながしていましたが、彼の絶望がどんなものだったのかが気になりますね…。
ところどころ?なところもないわけではなく、映画として手放しで誉められる感じではなかったです。。が、仮面ライダーに正面から向き合った姿勢や、掘り下げられたサイクロンや仮面の設定、そして何よりあの「空気感」が好きです。
漫画版の富豪設定を拾うのでは?とか、喫茶アミーゴを出すのかとかそういう予想をして楽しんでいた2年前が懐かしい!
見てない人で仮面ライダーが好きな人はぜひ見てみましょう!
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